幼児教育の始まり
古代から中世において、子供、特に幼児や乳児というものは「白紙の存在」であると考えられたり、「小さな大人」であると考えられてきました。そのため、基本的には大人がすでに有している知識や経験を、そのまま記憶、習得させることで完成された人間になるという考えが支配的でした。
しかし一方で、幼児育成の現場に携わる人間においては、乳幼児は大人とは異なった認識の世界を持っており、それに合わせた方法を取らなければ、効果的な学習を行うことが難しいというのは、明確では無くとも認識されていたと思われます。そうした認識は、ルソーの「エミール」などを嚆矢として「幼児教育」という概念へと結実していきます。
こうした概念の歴史という点で挙げるべきは、まず先ほどの「ルソー」と「フレーベル」の2名でしょう。まずルソーは「エミール」などの著作によって、「子供には子供独自の世界と、子供が生来もつ成長の法則がある」ということを主張します。教育とは子供を大人に近づけることだとされていた当時の感覚においてこれは革命的で、これを以って「子どもの発見」と言われています。
フレーベルは「幼稚園の創始者」ともいえる人で、ペスタロッチの影響を受けた後に、幼児教育確立に生涯を捧げます。子どもの自然な成長を保護してやることが教師の本質的な役割であると考え、子供たちが安全に遊び育つことができるように整備された「幼稚園」の原型を創り上げて行きました。
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